アダルトチルドレン(AC)とは?

アダルトチルドレン(AC)とは?

 

そもそも・・・

「アダルトチルドレン」ってなんなの?って人のためにわかりやすく説明していきますね。

 

 

小さい頃育った家庭環境が、虐待や親からの過度な期待があったなどで、安全な居場所の役割を果たさない=「機能不全家族」で育ったことにより、大人になってからもそのトラウマに縛られ、生きづらさを感じている人のことを指します。

・自己否定が強い
・精神がとても不安定
・人間関係がうまく作れない

などが代表的な特徴ですがひどい場合は精神障害を引き起こしてしまうこともあります。

 

 

 

 

超簡単なアダルトチルドレンの歴史

 

日本には1989年に入り、1995年頃から注目されるようになりました。

ネットやテレビなどでも取り上げられるようになって、この言葉は爆発的に有名になりました。

「アダルト」と「チルドレン」という言葉のせいで「大人なのに子供の心を持った人」のように誤解してしまっている人も少なくないようです。

また、診断名であるかのような誤解する人も多いですが、病気ではなく「性質」ととらえられていて、
医学用語ではその症状により、PTSDや不安障害、パーソナリティ障害という診断名を使用することが多いようです。

もともと「親がアルコール依存者の家庭で育った人」を指す言葉でした。

例えば、父親がアルコール依存症になると、子供や母親のお金を盗んだり、子供にお酒を買いに行かせたり、それを断ると暴力を振るったりとアルコールを飲むことばかり考え、周りへの影響も関心もなくなってしまいます。

父親は自分でコントロールできない飲酒を母親に頼るようになり、母親は「自分がいないとこの人はダメだ」とお酒を飲んでしまう父親を支えていることで自分の存在意義を感じます。

 

この関係性を「共依存」と呼びます。お互いをフォローしあうことでしか自分の存在価値を感じられない状態。

夫婦がこのようにアルコール依存症への対応で手いっぱいで子どもに情緒的な関心がむけられずここで育った子供は屈辱感自己否定感が強くなり「見捨てられることへの恐怖」から、他人に必要とされることや、他人を支配することで自尊心を満たそうとしたりします。

 

アルコールだけでなく薬物や、ギャンブル、仕事への依存、身体的・心理的・性的虐待などのほかネグレクト親の性行為をみせることも虐待に含まれると言われています。

 

 

現在は不適切な養育をする親にまで対象は広がっていてそれを基に1980年代に「機能不全家族」という言葉が登場しました。

このように原因がアルコール問題に限定されなくなったことからも、「自分はアダルトチルドレンかもしれない」と考える人が増えてきました。

子どもは基本的にどんな親であっても大好きですし、そもそも生まれたその家がその子どもにとって「基本」となるので、明らかな虐待でない限り、両親には問題はないと思ってしまうケースも珍しくありません。

親からとても大切にされ、愛情を受けていたと思っていても隠れた感情の抑圧がある場合もあるのでとても根が深い問題となっています。

 

しかし、機能不全家族で育っても必ずしもアダルトチルドレンになるとは限りません。

アダルトチルドレンは「病気」ではなく「性質」なのです。

 

 

『アダルトチルドレン』と聞くと、親から虐待されたとか毒親に育てられたって感じるかもしれませんが、今はアダルトチルドレンってすごい広い意味で使われているので、特に親が悪いと思わなくても当てはまる人もたくさんいます。
(例えば、学校の先生、友達、会社の上司とかの影響でアダルトチルドレンっぽい考え方になってしまってる人、生まれつき心配性な人も含まれます。)

なので『毒親』とか『機能不全家族』という言葉には特にこだわらずに、生きづらさを感じる方はぜひこのページを読み進めて行ってくださいね。

 

 

 

 

アダルトチルドレンのタイプ

 

大きく分けて6つと言われていますが、細かくわけていけば果てしなく広がっていくとも考えられます。

現在世に広まっているこのタイプは、1985年、当時アメリカに浸透しつつあった「アダルトチルドレン」という言葉を理解するために、アメリカのセラピスト、クリッツバーグが本の中で、子ども時代にどんな役割を背負っていたかをこの6つの役割にまとめたものです。

 

 

①ヒーロー(英雄) 【hero】

 

勉強や運動を頑張って、家族に良い評価をもらうことで家庭内の注意を引こうとします。家族が機能するには、この子が頑張り続けるしかありません。

期待にこたえ続けなければならないので常に頑張りすぎる人が出来上がります。評価のために頑張っているだけで、その子が望むことは違うので、うまくいっている時はいいですが、挫折や失敗したとき心が折れてしまいます。

 

②スケープゴート(いけにえ)【scapegoat】

 

ヒーローとは正反対で、非行や犯罪などの問題を起こすことで「この子さえいなければ問題はなくなる」と家族に思わせることで、その家族の真の問題から目をそらさせて家族の崩壊を防ぐ役割をしています。

家族の注意を集めるために問題行動を起こして悪役(病弱、とても世話のかかる役など)を演じ続けていきます。迷惑をかけたり、苦労させたり、心配させることで家族を結束させバランスを取る役目を背負っています。

 

③ロストワン(いない子)【lost one】

手がかからなくておとなしい、素材感が薄い子。とにかく目立たないようにして、家族との関係を作らないようにしています。あえて何もしないことで家族への負担を減らそうとします。

また、自分の意志や感情を押し隠すことで、周囲の危険や脅威から身を守るという目的もあります。そのため、人との接触をなるべく避けるようになります。

 

④プラケーター(慰め役)【placater】

子供でありながら、親の悩みを聞いて慰める存在です。「小さなカウンセラー」とも呼ばれます。
ダメな母親を支える娘、というケースが多くみられます。

自分を犠牲にしてまで相手に同情しすぎてしまうので人間関係で共依存に陥りやすいのが特徴です。

「相手に尽くし続けること」が自分自身の唯一の存在理由と思っていて、自分が感謝されたり、褒められたり、愛されたりすることには戸惑い、心から受け止められません。

 

⑤ピエロ(おどけ役)【clown】

家庭内が険悪な雰囲気にならないようにいつも明るくふるまっています。おもしろいことを言って笑わせたり、おどけたりおちゃらけたりしています。

一見明るい性格に見えますが、これは寂しさの裏返しで、人に嫌われてはいけない、みんなと仲良くしなければいけない、と常に不安でビクビクしています。

 

⑥イネイブラー(支え役)【enabler】

「偽親」とも呼ばれ、母親に変わって幼い弟妹の面倒をみたり、ダメな父親に代わって母親を支え続けたり、人の世話ばかり焼いている子です。自己犠牲によって家族を支えることで、機能不全家族の崩壊を繋ぎ止めます。

見捨てられ不安が強く、必要とされなくなることを極端に恐れ、頼ったり、甘えてくる相手にNOが言えず、相手の言いなりになってしまったりと、困った状況でも一人でじっと耐え続けるのが特徴です。

※enablerは「後援者、他人の成功の手助けする人」という意味がありますが、心理学では「助けているつもりで相手のためにならないことをする人、身近な人の悪い所や犯罪などを黙って見過ごす人」とされています。

 

∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴

最近は2つのタイプが足されて、8つとも言われています。

8つのタイプについて詳しく知りたい方はコチラをお読みください↓

あわせて読みたい
アダルトチルドレンの8つのタイプ アダルトチルドレン8つのタイプ   アダルトチルドレンは、その特徴から5~8のタイプに分けられています。   自分がどのタイプなのか気になるかもしれませ...

 

どのタイプも、自分の意志でなく、親や家族の機嫌をいつもうかがいながら自分がどうするかを決めなければいけません。

自分の気持ちは一切関係なく、相手のことしか見えていないということが機能不全家族では日常になり、自分が何かの役割を背負っていると本人には全く自覚がないまま育ってしまいます

普通にしているつもりでも、感情を出せなかったり、全く自分の感情がわからないまま過ごしている人も少なくありません。

ところがこの押さえつけられた感情は自分の中にどんどんたまっていき、ココロにもカラダにも不調を起こしていきます。

気付かないだけで、自分自身の潜在意識は気づいています。

 

 

「その姿は本当の自分じゃない!」と。

 

 

 

アダルトチルドレンの問題点

 

 

アダルトチルドレンに起こる主な問題点を見ていきましょう。

 

①生きづらさ

「アダルトチルドレン」と一言で言っても家族の状態はそれぞれ違いますから、症状として出てくるものは本当にたくさんあります。

 

幼い頃に家族内で受けた扱いを当たり前だと思って外の世界に出ると、良くも悪くもそのギャップに苦しみます。虐待を受け続けた人は、周りの人すべてが自分を虐待するかもと恐怖心に苦しみます。

自分の気持ちをおさえ続けることは当然となり、人として健全なコミュニケーションも築くことはできません。職場の人間関係、友人関係、恋愛などにも弊害を及ぼします。

本来、安全な居場所であるはずの自分の家庭で、本音を一切出さずにいるのですから、生きていてもずっと苦しい状態が続きます。

原因がはっきり「親から虐待を受けていて、○○タイプのアダルトチルドレンだ」とわかって改善にとりかかれるケースはごくわずかです。何が原因かわからず、アダルトチルドレンかどうかもわからず、いつもモヤモヤした気持ちを抱えているような漠然とした生きづらさを感じ続ける人も多くいます。

 

機能不全家族で育ったことにより「認知のゆがみ」があることが生きづらさの原因だと考えられます。認知のゆがみを直していくことが生きづらさを解消することにつながります。

 

②自己批判

アダルトチルドレンの人は驚くほど自分に厳しいです。他人から見るとすごいことができていたりしていても自分の評価を「5」にすることができません。

自分のことを大切にすることができず、辛かったり傷ついたりしても我慢しつづけて、時には自己犠牲することが安心感につながるといったケースもあります。

家族から愛されたという経験をしなかったせいで、自分を愛する方法がわからないのでしょう。

「自己肯定感」という言葉がありますが、これには「何かがなくても自分の存在には価値がある」と感じている状態(私の解釈ですが^ ^;)をいいます。これが非常に低く、とにかく自分を批判したり責めたりすることで自分自身を傷つけ、どんどん追い込んでいってしまいます。

 

③適度な人間関係が作れない

人を心から信用することができないので、健全なコミュニケーションがとれません。

激しく人に依存したり、人を助けることに集中しすぎたり。かと思うと親しい付き合いを避けたり引きこもったり。

人と適度な距離で付き合うことができずにいつもビクビクしています。そんな自分に対して「こんなんじゃだめだ」と責め、悪循環にはまってしまいます。

 

④次世代への連鎖

親から教え込まれた歪んだ価値観を自分の子どもにも伝えてしまうことは珍しくありません。親から子、子から孫へと悪い連鎖が続いていきます。

まず自分の今の状態を知り、正しく対処していくことが、自分の子どもの幸せにつながります。

アダルトチルドレンの苦しみを愛する子どもに伝えないためにも、自分の問題行動に気づいたらすぐ改善への行動を!

それが自分の幸せに直結することでもあるということは言うまでもありません。

 

∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴

 

どうして生きづらいの?

 

まず、アダルトチルドレンについて知り、親から何らかの影響を受けたのかを考えることで自分の現状をとらえるきっかけになります。

辛い人生を送っていると「色々考えたくない」とつい逃げてしまいがちですが、改善のためには向き合うことがとても重要です。

ここでは、アダルトチルドレンがなぜ生きづらいのかしくみを知ることで、改善にむけて進んでいって欲しいと思います。

 

 

自己肯定感が低い

 

子どもの頃の親との関係や家庭内の環境を知る

 以前は暴力をふるう親やアルコール依存症の親がいるといった、誰の目から見ても問題のある家庭での虐待などが問題とされていましたが、最近では世間一般的に普通、それどころか立派と思われている家庭ほど世間体を気にするあまり、子どもを押さえつけたり支配しているケースがたくさんあったりします。
外から見るといい家庭に見えるので、問題も表面化しづらく、子供自身も愛情たっぷりで育てられたと思っているので、アダルトチルドレンであることや苦しさの原因になかなか気づけません

 

暴力を受けたとか直接的なことだけでなく、他の家族が暴力されるところを見ていたり、子どもが傷つくような否定的な言葉や見捨てられるような言葉をかけられたりしても、心に傷が残ります。また親は良かれと思ってやっているしつけや教育(過保護や過干渉、支配や過剰な期待)も、アダルトチルドレンの原因になってしまいます。

 

 

 

虐待されれば、「自分は愛されていない」と思ってしまいます。

「勉強できるのが良い子」という価値観を持っている親に育てられたら、「勉強ができない自分には価値がない」と思ってしまいます。

「何事も頑張る子に育ってほしい」と言われ続けて育ったら、心も体も削って頑張り続け、「休もうとする自分はダメな人間だ」と思ってしまいます。

 

子どもにとって親の言葉というのは、何よりも重く、心を縛り付けるのです。

虐待とまでいかなくても、親が持つ価値観によって、子どもの自己肯定感を左右してしまうのです。

子どもは親が持っている価値観そのままに生きようとします。でも子どもが成長し、自分が持つ本来の姿と親の価値観がかけ離れていくと、まず自分を責めてしまうのです。

 

あなたの親はどんな言葉をよくかけてきましたか?

どんな人になってほしいと言っていましたか?

 

そこに自己肯定感を下げてしまう原因があるかもしれません。

まず、自分の家庭でどんなことが起きていたかを考えてみましょう。

 

 

∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴‥∵‥∴‥∵‥∴‥∴

 

あなたの親は毒親?

毒親の特徴とチェック診断

 

アダルトチルドレンのの原因は親(親だけでなく姉妹兄弟、親戚など近しい関係の人を含みます)との関係にあります。

あなたの親、家族に以下のようなことはありませんでしたか?

 

□暴力など身体的虐待があった
直接でなくても、自分の大切にしている物を壊されたり、家の壁を叩くなど間接的な暴力があった。家族同士の暴力を見た。

 

□性的虐待があった
実際に性的行為に及ばなくても性交渉されたり、性的な言葉をかけられたり、裸をじろじろ見られたり、逆に裸を見せつけられたりした。家族の性行為を見せられた。

 

□依存症の家族がいた
家族の誰かが、アルコール、薬物、ギャンブル、仕事、買い物、性、セックス、非行、害のある人間関係などにのめり込んでいて、家族がいつも混乱し、家で安心できなかった。

 

□言葉の暴力があった
「ブスだな」「デブだからどんな服でも似合わない」という顔や容姿をばかにしたり「バカめ!」「のろま!」などわかりやすい罵倒だけでなく、「あんたのせいで苦労ばっかり」「冷たい子だねぇ」とイヤミや皮肉を言われ、罪の意識を植え付けられた。

 

□自分の存在を否定された
「お前なんか産まなきゃよかった」「いらなかったのにお父さんが無理に産ませた」「隣りの子と変わって欲しい」など常に言われ続けた。

 

□家庭内の不和があった
両親が言い争う、ケンカが絶えない、無視を続けて憎しみあっていたなど。また親とその親(しゅうと、しゅうとめ)の不仲で常に緊張状態にあった。

 

□愛のない家庭だった
親が仕事漬け、病気、家出、自殺などで世話をしてくれる大人がいなかった。

育児放棄までいかなくても、具体的に愛情表現をしてもらえなかった。話しかけてもちゃんと聞いてもらえなかったり、受け入れてもらえなかった。

 

□おどされていた
「○○したら家から追い出してやる」「いい成績とらないと学校をやめさせるぞ」など直接のおどしから「生意気なことを言うとこうするぞ!」とペットを傷つけたり殺すまねをしたり母やきょうだいに暴力ををふるうなど具体的な虐待を暗示するなどの行為があった。

 

□他人に絶対に言えない秘密があった
刑事事件、性的虐待、暴力、精神病、私生児、親の浮気、遺伝病などの外に出せない秘密があり、自由に感情が出せなかった。

 

□親にコントロールされた
「サッカーはダメ、スイミングにしなさい」「あんな友達と付き合っちゃダメ」「子どもは余計なこと考えないで勉強だけすればいい」「お金が欲しいなんて思っちゃダメ」など「あんたのためだから」と一見優しそうな拘束で親の望む価値観に沿って行動させられたり思考までコントロールされた。

 

□いつも他人やきょうだいと比べられた
「お兄ちゃんは○○できるのに…」「少しは隣の子をみならってほしいわ」「どうしてあんたは○○くんみたいに勉強しないの?」など比較ばかりされた。またきょうだいの中で差別があったり悪いことは全部自分のせいにされた。

 

□親の期待が異常に大きかった
いつも自分の能力以上の期待をされ、テストで小さなミスを指摘されるなど完璧を求められ親に満足してもらえず褒められたことがなかった。(完璧でないと価値がない)自分のやりたいことや性格は無視され、親の自慢、プライドのための見せ物として扱われた。

 

□他人の目ばかり気にする、外面だけよくふるまう家族だった
お金の有無、ステータスの高い仕事や学校、肩書、学歴を重視していた。子どもの人格や個性、何が幸せかを無視し親の価値観を押し付けられた。

 

□子どもを過度に甘やかしていた
子どもが欲しがるものを何でも買い与えたり、機嫌が悪くなると何から何まで親がしてあげたりするなど、過度に甘やかして過保護にしてしまった。また子どもが息苦しいほど親が欲求のままに溺愛していた。理由もなく「いい子ね」「頑張り屋だね」と言われていた。

 

□親に一貫性がなかった
親の気分によって、ある時は必要以上に厳しくされたり、どんなことをしても見過ごされたりと親の言い分は勝手に変えられ、つじつまが合わないことが多かった。

 

 

これ以外にも心の傷となる機能不全家族はいろいろありますが、以上が主なものです。

1つでも該当するものがあれば機能不全家族と言えます。

このような機能不全家族のなかでは、あなたは家にいて安全さや快適さを感じることができなかったでしょう。そしてアダルトチルドレンが出来上がってしまうんですね。

 

 

 

「親は別に悪くない」と思っている方へ

 

「私がアダルトチルドレンになってしまったのは親のせいだ」と思える人ばかりではありません。親を悪いと思ったり、責めることができないからです。(これもアダルトチルドレンの特徴と言えます)

子どもは基本的に親のことを愛しています。親に悪い所があったと認めたくありません。大切に育ててもらった、優しくしてもらったという気持ちがあると、「あんなに幸せな家で一生懸命育ててもらったのに、こんなことができない自分はダメだ」「こんな考えをしてしまう自分が悪い」と自分を責めるほうに考えていってしまいます。

 

「親が悪い」と考える必要はありません。親自身もその親から受けた教育でアダルトチルドレンとして育ったのかもしれませんから。

そもそも日本では周りと同じことができなければならないとか、世間体や人目を気にする特性を持っていて、昭和生まれなんて特に学校でもガチガチの価値観で教育されています。

親がキツい価値観を持っていてもしかたのないこと。厳しいことが最善と思っていたり、親に意見など許さないというような考えをもっていたとしても、それは親のせいではないからです。

時代が流れ、正しい情報を手に入れられるようになった現在、教育や子育ての常識も一昔前とは全然違います。あなたの親が悪いとか間違っているとかそういう問題ではありません。「どのように育ったか」ということに善悪をつけたり、感情をのせたりせず、事実として受け止めるところから始めましょう。

 

このように「自分はアダルトチルドレンかもしれない」と思っても、このような葛藤に悩まされ、改善への一歩を踏み出せない人はたくさんいます。

 

アダルトチルドレンの問題は家族が関わる分とても根が深く、受け入れるだけでも時間がかかり、その悩みを誰にも言えずにひとりで苦しんでいることが多いです。

誰かを責めたり、怒りをどこかにぶつけるのではなく、まず自分の中で、「こういう事実があった」と受け入れることが必要です。