あるとイケナイもの?!承認欲求について
こんにちは、菊乃です。
「承認欲求が強い自分が嫌い」
という相談をよくされます。
アダルトチルドレンは心が不安定なので承認欲求が強くて当たり前だと私は思ってます。
最近はSNSで過熱した承認欲求が問題になったりして、なんとなく「あってはいけないもの」みたいに言われるけど、本当はどうなんでしょう?
今日は承認欲求について、解説していきますね。
目次
承認欲求とは?
承認欲求は、「周りの人から認められたい!」「自分の考えを受け入れてもらいたい!」っていう願望のこと。
人間が生きていく上で、誰もが持っていて当たり前な感情ですよね。「みんなより自分のほうがデキる」って感じるのは気持ちいいもんねぇ。
承認欲求は以下の2つに分類されています。
・自者承認
「自分のことを自分で認める」こと。
自分自身が納得できるかどうかを基準にしています。
自分が目標にしていたことを達成できた時に「やったね!私、頑張ったじゃん!すごい!」って自分自身を認めてあげる感じです。
自分の価値基準に焦点をあてているので、他人からの評価は関係ありません。
・他者承認
自分がどう思うかは関係なく、他者に認めてもらうことを求めています。
誰かから褒められる、注目を浴びるなど、他人の評価を基準に自分の価値を感じています。
そして、この他者承認の中でも2つに分類されます。
1つは「好かれたい欲求(賞賛獲得欲求)」。
「好かれるため=高い評価をもらうため」に一生懸命勉強したり、SNSの「いいね!」にこだわったりするのがこの好かれたい欲求からくるものです。
もう1つが「嫌われたくない欲求(拒否回避欲求)」です。
周りの人に嫌われないために反対意見は言わないでいる、目立たない洋服を着ているなどの例があります。
承認欲求が強い人の原因
私もかつて承認欲求のカタマリでした…
自己承認欲求も、他者承認欲求も、両方ともが強かったと思います。
人から評価されるだけでも、自分で認めるだけでも、どちらかだけでは満たせないどうにもならない感覚を持っていましたねー。ほんとに厄介ですわ…
・不安感が強い
不安感と承認欲求は、切っても切れない関係にあります。
アダルトチルドレンは小さい頃から親から一定の愛情を注がれていないので、いつも満たされない不安を感じています。
この不安感が、他者から承認されたいっていう欲求につながっています。
「親に愛されたい、自分を見てほしい」という気持ちを大人になっても引きずっているので、他人の気を引くために話を大げさにしたり、嘘をついたりしちゃうんですね。
・親の価値観
親が他者承認の価値観を強く持っていると、子どもももちろん、常に周りの評価を気にしてしまうようになります。
評価をもらえた時だけ褒めてもらえた、愛してもらえた経験を積んできたせいで他者からの承認ばかり求めるようになってしまいます。
結局は条件付きの愛情しかもらえなかったことによる「不安感」なのが原因、って言えますね。
承認欲求が強い人の特徴
・空気を読みすぎる
いつも「他人の目」を意識して、みんなからどう思われているかをとても気にしているので、自分の意見よりも他の人が賛成してくれるかどうかを優先してしまいます。
・自信がない
自分のやることなすこと、何に対しても自信がないので他人に評価してもらうことだけが基準になってしまいます。
すべて他人軸で動くしかないってわけですね…
・見栄っ張り
ちょっと高級そうなホテルに泊まったときとか、人気のレストランの料理を食べたときに、SNSにあげたくなるでしょう?
SNSやってない私だって、写真に撮っといて、友達に会った時みせびらかすし。笑
やっぱり誰もが少なからず「いいね」って思ってもらいたいと思ってる気持ちはあるはずなんです。
でも、承認欲求を満たすために暴走して、借金してまで「セレブっぽい自分」を演出しちゃうケースも実際あるので注意が必要ですね。
・心が囚われてしまう
顔を加工して、キレイで高そうな食べ物や洋服をSNSで見せびらかして…
そんな投稿を必死になって毎日やっている人ほど、ストレスが強いことが研究で明らかになっています。
「いいね!」をもらうために何をするかに心が囚われている状態なんですね。まさに依存です。
「いいね!」の数が減ったりすると、とても落ち込んで、そのイヤな気持ちから逃れるためにもずっと投稿を続けなきゃならないなんて…
承認欲求はなぜ悪いって言われるの?
承認欲求があまりにも強いと、自分も苦しくなるし、見ている方もあんまり気持ち良いものじゃないですよね?
でもやっぱりこの「承認欲求」っていう言葉に注目が集まったのはSNSが普及したことが大きいんじゃないでしょうか。
最近の調査によると、日本国民の80%近くがSNSを使っているとのことで、心理学でも承認欲求とSNSとの関係は注目されています。
でも、「いいね!」をもらうことで気軽に承認欲求が満たせる反面、さっき言ったように、それに心を囚われてしまう人も目立ってきたことで「承認欲求は良くない、持たない方がいい」って言われ始めたのかもしれませんね。
また、大ブームになった本「嫌われる勇気」の中で承認欲求が否定されたことも影響してるようです。
流行になったりすると、今まで考えもしなかったことに対して急に敏感に反応しちゃうものなんですよねー。
承認欲求のメリット
こんなに嫌われちゃってる承認欲求ですが、実はメリットもちゃんとあるんです。
・成長するためのモチベーションになる
自者承認はもちろんですが、誰かに認められたいという欲求であっても、そういう気持ちがあるからこそ努力したり頑張ったりできるもの。
SNSに「いいトコ見せよう」と思っていたって、他人に見られることで適度な努力で自分が成長できたって人だっていっぱいいるはずなんです。
・自己分析できる
自分のことを「見て見て~」と言うからには自主的に発信する必要がありますよね。そこには自己主張が必ずあります。
SNSで発信してるのがファッションに関するものが多いのか、食べ物に関するものが多いのかを見るだけでも、自分が
何に強い興味を持っているのかを知ることもできますね。
今まで気づかなかった自分がわかると、やりたいことがハッキリして、得意なことに取り組めるようにもなるし、自己主張もしっかりできるようになるんですよ。
・他人の意見を尊重できる
他人からの評価が気になるってことは、他人の意見を尊重してるってこと。
誰の意見も受け入れない人よりもずっと柔軟な心を持っている証拠なんです。
承認欲求の注意点
「いいね!」をもらうこと自体だったり、成功や高い評価だけを目標にしてしまうと、それにずっと振り回されちゃうことになって自分が苦しくなるだけなので、こういう承認欲求は「なくした方がいいヤツ」になります。
アダルトチルドレンのヒーロータイプとかはこっちのケースに当てはまる場合が多いので注意が必要です。
逆に、自分の目標を達成するための努力につながる承認欲求なら、別になくす必要なんてなくて、いくらあってもいいですよね。
自分の承認欲求が「評価されること」だけが目的になっているのか、自分の努力につながるモチベーションになっているのかを見極めることが大切です。
まとめ
周りの人たちと良い関係を結んで、その中で生活したいと思うのは人間として当たり前のこと。
だから承認欲求をなくすことなんて絶対ムリなんです。
「みんながなくした方がいいって言うから…」「本にそう書いてあったから」って、鵜呑みにしちゃいけませんよ。笑
アダルトチルドレンの場合は、不安感が強いせいで他人軸、評価軸で苦しんでしまうケースが多いので、承認欲求の中でもメリットになる部分に焦点をあてて考えてみましょう。
結果だけじゃなくてそこまでのプロセスや努力を自分で承認してあげることは、成長に欠かせないものになります。
ムリになくそうと思うと、その気持ちがまたさらに自分を苦しめちゃうので、逆に自分の承認欲求を大切に思ってもいいんじゃないかと思います。
承認欲求全部が悪いわけじゃないから。
自分の中にある欲求のひとつとして、認めて、うまく活用する方法を考えましょう。