人間関係が苦手ならアサーションを学ぼう!
こんにちは、菊乃です。
NOが言えない
自己主張ができない
イライラしてつい怒鳴ってしまう
自分の主張を押し付けようとする
上の2つと下の2つは正反対だけど、アダルトチルドレンってなぜかこのどっちかになっちゃうんですよねー。
こう考えると、アダルトチルドレンは「いい感じのコミュニケーション」をとる技術がない、とも言えますよね。
でも「アサーション」というコミュニケーションスキルを身につけることで、人間関係がうまくいくようになるんです。
今回はアサーションについて解説しますね。
目次
アサーションとは?
「アサーション」という言葉を聞いたことありますか?
もともとは「自己主張」って意味の言葉なんだけど、心理学では「自分も相手も尊重して、その場の雰囲気もふまえて、いい感じで自分の考えを適切に主張すること」って意味なんです。
お互いの意見を大切にするので、相手を否定して傷つけることもなく、でも自分の主張はしっかりするというアサーションの技術を身につけると、自分も相手も納得できて、まさに「いい感じ」に話が進んでいくんですよ~。
最近は職場などでアサーションのトレーニングを取り入れているところも多くあります。組織では上司・部下はもちろん、取引先などと適切なコミュニケーションが必要ですもんね。
相手の意見だけを聞き続けてしまうとか、自分の意見ばかり押し付けるようなコミュニケーションだと、良好な関係は築けないというのは、会社でも友人関係でも、家族内でも共通して言えることなんです。
ちなみに…アサーション(assertion)とアサーティブ(assertive)は英語としては名詞と形容詞の違いがありますが、心理学的には同じ意味として使われています。
自己主張のしかた3つ
私たちが自己主張する時って大きくこの3つのタイプに分かれるそうです。
自分がどのタイプか考えてみてくださいね。アダルトチルドレンはだいたい①か②なんだけども…汗
・①プンプン怒る「アグレッシブ」タイプ
「アグレッシブ(aggressive)」は「攻撃的な」という意味。
相手の状況や気持ち・主張なんか全無視で、自分の意見を押し付けようとするタイプ。
別に面と向かって攻撃するわけじゃなくても、自分の考えが絶対正しいって思い込んでて、「あの人はおかしい」とか「話がわからんヤツだ」みたいな悪口を言ったり、無視しちゃったり、変にマウント取ろうとしたり…
夫婦とか恋人みたいな親しい関係だと、やたらアグレッシブタイプになる人もいるよねー…。
・②がまんしちゃう「ノン・アサーティブ」
周りの空気を読んだり顔色をうかがっちゃって、イヤだと思ってることも言えないタイプ。
「自分の意見になんて価値がない」「自己主張して否定されるのが怖い」という自信のない気持ちが強いのが原因なんでしょうね。
曖昧でわかりにくい主張は、責任逃れみたいに捉えられる危険もあります。
あと、断れないのは自分の責任なのに「私の気持ちを考えてくれない」みたいな卑屈な考えがあって、そういうストレスを勝手に募らせて急にキレたり、関係を断ち切るようなケースもあります。うーん、アダルトチルドレンっぽい!
・③いい感じに言える「アサーティブ」
自分の考えも相手の考えも大切にして、その場の雰囲気も考えて、いい感じに自己主張できるタイプ。
率直に自分の考えを表現することで、相手にも率直に言っていいことを認めてることにもつながります。お互いが素直な気持ちで対等に、思いやりを持って意見を主張することで、話し合いはとても建設的に進んでいきます。
アサーションのメリット
・人間関係がうまくいく
言いにくい・聞きにくいことでも、相手を思いやりながら言ったり聞いたりできるなんて最高ですよね。
特に家族など身近な相手には「言わなくてもわかるだろう」「聞いてないけどそう思うに決まってる」みたいな感じで、どんどんおかしな方向に進んじゃうことがあります。
アサーションはこういう誤解を防いでくれるので夫婦・恋人間には特に必要なコミュニケーションなんです。
・メンタルの安定にもつながる!
スムースにコミュニケーションできて、相手ともいい感じの関係が築けるようになるので自分に自信がつきます。
相手はもちろん自分も大切にする行為なので、自己肯定感も上がってきます。
アサーションできない原因
・偏った考え
アダルトチルドレンが「ノン・アサーティブ」なのはほとんどこれが原因です。
「出る杭は打たれる」「年上は尊重するべき」「自己主張は口ごたえと同じ」「断ったら嫌われる」みたいな偏った考えを持っているせいで、自己主張しないことが良いって思い込んでるんですよね。
・すべき思考が強い
「アグレッシブタイプ」なアダルトチルドレンは「すべき思考」が強いことが影響しています。
「朝のクソ忙しい時間に旦那にお茶を入れるように頼まれて、怒鳴りつけちゃった」
これは「私が忙しいことくらい見てわかるべき」って考えてるからでしょう?
コミュニケーションの途中でイライラしちゃう時は自分の中に「すべき思考」が強くないか考えてみましょうね。
・相手のことを気にしすぎ
「自分がこう言ったら相手はどう思うだろう?」って思いやりを持つことは大切だけど、それを通り越して、何も言えなくなるのは問題ですよね。
自分が主張したからと言って相手が従わなきゃならないわけでもありません。
まず自分の意見を言わないことにはコミュニケーションにはならないので、自分の意見を適切な言葉で表現することに意識を向けましょう。
アサーションを実践してみよう
・自分も相手も大切に!
相手を尊重して、理解することはコミュニケーションに必須です。もし自分とは違う意見を出してきても「相手を尊重する」気持ちがあれば、こちらの対応も違ってきますよね?そういうやりとりをしていると必ず相手に伝わります。その気持が伝わったら相手もこちらを尊重してくれるようになりますよ。
・素直に!率直に!
「ハッキリ言うのは失礼」のように思考に偏りがあったりすると回りくどい表現になってしまいます。
自分の思っていることをできるだけ素直に、簡潔に伝えることを意識しながら丁寧に伝えてみましょう。
・I (アイ)メッセージを使う
英語で「I(アイ)」は「私」という意味。I (アイ)メッセージというのは
「私」を主語にしたメッセージのことです。
「どうしてわからないの?」「テレビばっか見てて!」って怒ってるときの表現の主語は「YOU(あなた)」ですよね。
この主語を「I(アイ)」にしてみると「(私は)わかってほしい」「(私は)
淋しいから話を聞いてもらいたい」というふうに言い換えると、イライラや怒りだと思っていたことが実は自分の心の本音が隠されてたことに気づくことができるんです。
・DESC(デスク)法
アメリカの心理学者(ゴードン・バウラーさんたち)が編み出したDESC(デスク)法がアサーションのスキルを高めるのに役に立ちます。
Describe:(客観的事実の)描写
Explain:(考えてることを)説明
Specify:(具体的なことを)提案
Choose:(行動を)選択
の頭文字です。
自己主張する時にこの4つを意識して順番にやっていくとアサーションに近づけます。
例えば、上司に食事に誘われたけど友達と先約がある場合…
実は今日は先約があるんです(D:描写)
随分前からの約束なのでそっちは断れないです(E:説明)
また別の日に行きませんか?(S:提案)
じゃ次の水曜日に行きましょう(C:選択)
アダルトチルドレンだと友達を断っちゃいそうなシチュエーションでしょ?笑
でもこの流れで話せば変な誤解も生まれないし、説明もスッキリしてて意志が相手にちゃんと伝わりますよね。違う行ける日を相手に選択してもらうことで相手を大切に思う気持ちも伝わりますよ。
まとめ
当たり前にできそうな言葉のキャッチボールも、アダルトチルドレンにとっては難しく感じるもの。
相手からの言葉をストレートに受け取れなかったり、自分の気持ちを素直に表現できなかったり…
アサーションのスキルを身につけるためには、自分の本当の気持ちをしっかり把握することが大切です。
自分に認知のゆがみはないか、変に気を使いすぎてないかなどをチェックして、「いい感じ」なコミュニケーションスキルを手に入れていけば、人間関係の苦手意識もなくなってきますよ。
まず自分を大切にして、自分の本当の気持ちを知るところから始めましょう。