こんにちは。
アダルトチルドレン専門カウンセラーの菊乃です。
心理学では「安全基地」って言葉を
よく使うんですが聞いたことありますか?
アダルトチルドレンについて考えた時、
すっごく重要だと感じるのが
「安全基地」の存在なんです。
今日は心理学で言う
「安全基地」について解説しますね。
目次
安全基地って?
「安全基地」というのは言葉のとおり、
安全で安心できる場所のこと。
小さな子どもにとっての親の存在を
指すのによく使われます。
基地っていうくらいだから
敵が入ってくることはできないし
ここに戻れば無敵の状態になれるんです。
そして傷の回復や
エネルギーチャージもできる!
子どもにとって、親の存在が
「安全基地」だと感じていれば
何の不安もなく冒険もできるし
外の世界でどんなに疲れたり傷ついても、
安全基地に戻れば大丈夫って思ってるから
不安感に襲われることもありません。
だからこそ、外の世界で
のびのびと行動できたり
どんなことにもチャレンジできるんです。
なので「安全基地」がある中で育った人は
基本的に大切にされた経験が
いっぱいあるおかげで
「人は信用できるもの」と思って、
安心して人と接することができるんですね。
大人になってからの人間関係が
うまくいく、いかないも
この安心感が大きく影響しています。
安全基地と愛着
「安全基地」は心理学の「愛着理論」から
うまれたものです。
何もできない状態で生まれた赤ちゃんは
お母さんの世話が必要ですよね。
こうやって育まれていく絶対に信頼できる
絆を「愛着」と呼びます。
この愛着の対象となる存在が「安全基地」で
人が健全に成長するためにはとても重要で
なくてはならないものと言われてます。
でも、これって
アダルトチルドレンにとっては
ちと残酷に聞こえる話じゃありません?
安全基地がなかった人は…
アダルトチルドレンって
小さい頃から安全基地といえるような存在が
いない環境で育っているのがほとんどです。
安全基地がないまま育ってきた人には
どんな特徴があるんでしょうか?
・他人が怖い
子どもが外でケガをして泣きながら
親に助けを求めたのに「何してるの?!
バカだねえ!」なんて逆に怒られたら
そりゃ怖くもなりますよね。
こういう経験があると、
人を怖いと思うだけじゃなくて
信用もできない、頼ることもできない、
というふうに感じてしまいます。
・自己否定が強い
人に大切にされたり、
認めてもらえた経験がないので
不安感をいつも抱えていて
自分に対しての価値を低く感じています。
「大切にしてもらえないのは自分が悪い」と
思ってしまっている場合も多く、
結果的に自己否定をしてしまいます。
・コミュニケーションが苦手
親に安定した返事をしてもらえなかったので
コミュニケーションに不安感があります。
「自分の言い方が悪かったのかな?」と
自分を否定する面もあるので
コミュニケーションを避けるようになります。
安全基地を作ろう
子どもの頃に安全基地がないまま
大人になっちゃったら
ずっと不安な気持ちを抱えたまま
一生過ごさなきゃならないってこと?
それってなんか絶望感ありますね。。。
でも、それは全て過去のことで
今更いくら嘆いても悔やんでも
もうどうすることもできません。
大人になってからでも
安全基地を作って愛着を形成して、
健全な対人関係を築くことができます!
これからでも遅くありません。
自分で作っちゃいましょう!
・落ち着ける場所を安全基地と決める
大好きな場所を自分の安全基地と決めると
自分が落ち着きたい時や充電したい時に
行くのも効果があります。
自然に触れると心に良い影響があるので
緑が多い公園を散歩するとか
動物園で癒やされるのもいいですね。
外では落ち着けない人は、家の中の
特定のソファとか、ベッドの上とかでも
構いません。
「ここは絶対安全で安心できる!」と
決めつけておくとその場にいるだけでも
安心できたりします。
・誰かに安全基地になってもらう
親しい人と距離を縮めたり
スキンシップを増やすことで
安全基地の役割をしてもらう方法です。
ただ、どんな人でも理想を完全に満たしては
くれないので、100%を求めないこと。
「100%じゃないと安全基地にならない」と
決めつけることなく、関係性を育てることで
自分の成長を期待できます。
・自分自身が安全基地になる
両腕を胸の前でクロスさせて
自分自身を抱きしめる感じで、
自分に対して優しいメッセージを送ります。
小さい頃、言ってもらいたかった言葉などを
愛情たっぷりこめて言ってあげます。
自分で言うのが照れくさかったら
大好きなアイドルとか飼ってるペットが
言ってくれてるのを想像してもOKです。
この方法で自分自身を安全基地にして
安心感を増やしていきましょう。